2020年2月9日に川崎重工はLPガス運搬船「CRYSTAL ANGEL」を引き渡しを発表

CRYSTAL ANGEL

KUMIAI NAVIGATION (PTE) LTD(クミアイ ナビゲーション プライベート リミテッド)へ運搬船「CRYSTAL ANGEL(クリスタル エンジェル)」を引き渡したとの一報が入りました。

「CRYSTAL ANGEL」は川崎重工の61隻目の運搬船になります。

2019年4月23日にも同型の運搬船の引き渡しを発表しており、事業拡大に伴う加速が見受けられます。(LNEWS参照

※同型船は12隻目になるとの事。

運搬船のスペック

概要
全長:229.90m
長さ(垂線間長):226.00m
幅(型):37.20m
深さ(型):21.00m
満載喫水(型):11.20m
総トン数:47,236トン
載貨重量:53,995トン
貨物タンク容積:82,402m3
主推進機関:川崎-MAN B&W 7S60ME-C8.2型ディーゼル機関×1基
乗船定員:29名
船級:日本海事協会(NK)
船籍:シンガポール

どんな運搬船?

  1. 川崎重工が開発した船首形状(SEA-ARROW)を採用し、船が航走する際に船首部に発生する波を極限まで減少させ、推進性能の大幅な向上を図っています。
  2. 主機関には、省燃費型の電子制御式超ロングストローク2サイクル低速ディーゼル機関を 採用し、さらにプロペラ周りにカワサキフィン付ラダーバルブならびにコントラフィン付 セミダクトを装備することにより、燃料消費量の低減を図っています。
  3. 主機関および発電機関の排気ガスの出口部にSOxスクラバー※1を搭載することで、2020年1月から施行開始された世界の全海域でのSOx排出規制※2強化に対応しています。本装置の搭載により、規制強化後も低硫黄燃料油への切り替えを必要とせず、従来の燃料油を継続的に使用できるため、燃料油のコスト低減が期待できます。
  4. 低温で液化された石油ガスを積むため、低温収縮を吸収できる防熱された独立型貨物タンクを4区画の船倉内に4基設けています。
  5. 貨物タンクには、-46℃までの低温液化石油ガスを積み込むことができるように低温用特殊鋼材を使用し、周囲は発泡ウレタンを用いた防熱を施しています。
  6. 本船型は、2016年6月に拡張工事が完了した新パナマ運河の通峡に対応しています。

※1 SOxスクラバー:排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を除去する装置

※2 SOx排出規制 :2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出規制が実施されています。また、2020年1月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に低減する代替装置を使用することが義務付けられています。

参照元:川崎重工株式会社ホームページ

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