プロパンガス料金の内訳を知る
プロパンガスの料金は、「基本料金」と「従量料金」という内訳になっています。
- 「基本料金」
- その名の通り基本料金になるので、1つの契約につき毎月いくらという設定になっており、ガスの使用量とは関係なく毎月支払わなければいけない料金です。
- 「従量料金」
- その月に使ったガスの使用量に応じて金額変動します。ここで大切ななのが「従量単価」です。
- この「従量単価」×使用量で従量料金が決まります。
販売店との契約書を確認
販売店からの契約書に、プロパンガスの値上げに関してどのような記載がされているかも確認しておくとよいでしょう。
法律のなかの石油法第14条により、プロパンガス(LPガス)業者は契約内容をお客様に分かりやすく説明した書面(契約書)を提供する義務が定められています。
この契約の中に、値上げに関する記載がある項目を探して下さい。
ここで確認しておく事によって、記載している内容と実際の値上げの項目に違いがあった際、ガス会社に交渉することも出来ます。
プロパンガス料金値上げの理由
ガス会社が自由に料金を設定しても良いルールの中で全国各地のガス会社が消費者を圧迫するような料金調整を行っている実態が把握されています。
ガス会社側の利益幅が大きく過ぎる結果となり、都市ガスとの料金格差も拡がってしまっています。生活に密着しているエネルギーであるプロパンガスは消費者に歩み寄る事が重要です。
では、プロパンガスが値上げしなくても良い状況であるにも関わらず、値上げに踏み切る理由とはどのような理由付けがあるのでしょうか。
【1】原油価格の値上がりによる値上げ
プロパンガスは、ほぼ海外から輸入しています。
その為、プロパンガスの原材料である原油価格が上がると、おのずとプロパンガス料金も上がります。
【2】為替レートが円安になる為、値上げ
円安になると、輸入調達に掛かる費用が上がる為、プロパンガス料金も上がります。
【3】需要と供給のバランスで起こる季節変動による値上げ
それから、プロパンガスの販売価格は需要が高まる秋から冬にかけて上がり、春先から夏にかけて下がる傾向があります。
これは、なぜかというと、プロパンガスの輸出国であるサウジアラビアやカタールなどが販売価格を上げる傾向があるそうです。
原材料、調達費用などの理由により値上げが起こるわけです。
※検針票の内訳に原料調整や原材料調整費などの項目がある場合は注意が必要です。1立米あたりの単価を調整する事を意味しています。
値上げは輸入価格等を客観的に示唆するCPを目安に!!
上記でも説明した通り、プロパンガス値上げの理由の一つに原油価格の高騰があります。
ただ、原油価格の高騰と言われると確認することも出来ず、本当に正当な理由なのかどうか疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。
サウジアラムコ社のCP価格の影響
そこでサウジアラムコ社(サウジアラビアの石油会社)の決定した価格(CP)を検索することで、プロパンガスの輸入価格を知る事が出来るのです。
もちろんプロパンガスの原料の産出国はサウジアラビアだけではありませんが、サウジアラムコ社はプロパンガスの最大産出国の国有企業です。
その為、サウジアラムコ社が決定する価格というのは、他国のプロパンガス料金にも多大な影響を及ぼしており、このCPが基準として採用されているのです。
このサウジアラムコ社の情報をもとに確認する場合、プロパンガスの輸入価格が今月上がっていたとしても日本に届くまでには時間がかかります。
その為、輸入価格に応じてすぐに販売価格が上がるという事はありません。
プロパンガスの料金の上がった際は、その理由が原油価格の高騰だった場合、是非サウジアラムコ社のCPを調べてみて下さい。
また、不当な値上げの可能性があったさいには、交渉した方が良いでしょう。
モントベルビュー市況による影響
モントベルビューとはテキサス州にあるモントベルビュー市にある取引価格を指しています。
アラコムCPが多い割合で計算される事が一般的な採用として割合が多く計算されますが、ここ最近では米国のモントベルビュー(MB)市況を採用するガス会社が増えてきています。
大手ガス会社などもアメリカとサウジアラビアの市場価格を指針とし、アラコムを7割~7.5割、モントベルビュー2.5~3割ほどで計算されています。
このようにどちらかの情勢も加味し、価格バランスがある程度一定化されるよう考えられた算出方法を採用しているといえますが、輸入製品である以上は日本国内全ての消費者の方に世界経済が影響してくるのは免れません。
プロパンガス料金値下げは?
上記であげている、値上がりの理由はずっと続くものではなく、解消されることもあります。
原油価格が下がることもありますし、円高になる事もあります。春から夏にかけては値下げしても良いはずです。
しかしプロパンガス業界では料金が値下げすることは少ないのは問題点です。
その為、値上げはしますが値下げが無くプロパンガスの料金は高くなっていく一方になります。
または値上げ幅ほど値下げ幅の割合を設けない為、価格は上下しながらも長い目でみると右肩上がりになっている事が多く問題視しています。
値上げを拒否することは出来るの?
値上げに対して、拒否することも可能ではありますが、拒否した際に同じプロパンガス料金を引き続き提供してもらえるかどうかは別の問題になってくるようです。
また、一番最悪の結果としては、プロパンガスの提供を停止されてしまうということにもなりかねないという事です。
やはり拒否というより交渉する事が得策です。
まとめ
プロパンガスの料金の値上げの正当な理由などをここでは紹介してきました。
ご自身が契約されているプロパンガス会社はいかがですか?
もし、不当な値上げをされている可能性がある場合は、直接連絡してしっかりとした説明を受けることも大切です。
しかし、悪徳業者の場合は丁寧な説明がないまま対応を終わらせられることもあります。
このような、悪徳業者の場合は、ガス会社を変更することもお勧めします。